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COMMUNICA

ブログ 2017年02月07日
「王道こそ最大の近道」コミュニカ物語(9)

西でNo.1の国立大学を卒業、英語もかなりのレベル、暗記型偏差値競争に勝利した大学生だったが笑顔もコミュニケーション能力も高い。案の定、たくさんの企業から内定を受け余裕で昨年の4月にビジネスの世界に飛び込んだ山元塾生が昨日人生相談に来てくれた。私が「未来の坂本龍馬候補」として大いに期待している若者の一人である。ところが、その彼がコミュニカオフィスに来てくれた瞬間に私の心配が最高レベルに達した。顔色が悪い、体から発信するオーラが感じられない。単純に疲れているのではなく、明らかに体と心に変調を来たしている感じがした。相談の内容は転職を含めた今後のキャリアについてであった。最近は体調も悪く、仕事を休んだりし始めているという。これは完全に黄色信号である。優秀な人だからこそ問題を抱え込み、自分で解決しようともがき苦しんでいる様子である。

 

飛び抜けて優秀な彼は普通の社員であれば、3年くらいかけて気づくであろういろいろな社会の矛盾に悩まされているように見えた。誰でもが入社できるような簡単な会社ではない。詳細は書けないが、その会社で取り組んでいるプロジェクトの一員として悩んでいるのである。世界のBest Practiceと称されるパッケージを先輩の誰かがVender Selectionし、それをベースに生産性向上や経費節減と題したプロジェクトを提案・導入していく。何にでも良い面と悪い面は表裏一体でついてくる。お客様に近い立場で仕事をする人間ほど自動化や機械化・人工知能化と言うカッコいい言葉と実際の業務の乖離に悩まされるものである。厳しい上司、クールに振舞う先輩、問題に気づきながら絶対に口に出さない先輩、全く気付いていない呑気な同僚、プロジェクトの意義が徹底されていない顧客企業内の空気などいろいろな人間関係が見えてくるのも若い人の特権でもあろう。この時期を乗り越えると無神経になる・ふりができる人が多くなる。

 

「昔は良かった」こんな話は当たり前。国全体が成長する環境の中で仕事をする事は、会社や自分の成長も感じられやり甲斐も大きくなって当然。発展途上国でその国の発展をお手伝いをする仕事を海外に求める人が多いのも理解できる。一緒に成長する喜びは格別なものだろう。私も日本の成長の最後の一部分を経験できた世代であろう。一方ある程度の成熟期を迎え、人口が減少し続ける国で仕事をすることはそんなに興奮しないことも確かではないだろうか。なんとか企業を存続させる、1円でも多く国や県からの補助金を受け取りたい、人の採用・雇用維持が困難、劇的な変化は期待しにくい。いずれも若者にとっては刺激的でない環境で、税金の使い道は不透明、自分さえ良ければいいという思想が「天下り」のような事件に象徴されるようになる。

 

全国の若い山元塾生の皆さん、そんな時代だからこそ開き直ってほしい。そして「したたか」になって、現在の企業でのヒトモノカネ・情報を学んでほしい。外資系であれば本社で何が起こっているか学んでほしい、視野を広く俯瞰してものを見てみてほしい。そして皆さんの顧客が皆さんの企業に本当は何を期待しているのか学んでほしい。今のままの価値観・教育・政治の仕組みのままで人生が終わる訳がないことを信じて学び続けてほしい。インチキや近道は甘い罠である。何も学ばない。楽して儲けるなんて思想が自分をダメにする。「いばら」の道を選択して小さい失敗をたくさん繰り返して自分を鍛えておいて欲しい。「転職」を安易に考えない。今の会社に恩返しをしてから。逃避からも何も生まれない。しかし悩みすぎて自分の精神や身体を痛めることは最も必要ない。皆さんの今生きている姿勢こそが未来の自分を形作る、過去の自分が歩んできた道こそが今の自分を作ってくれた。くよくよしている時間などない、未来の自分をデザインすることに「圧倒的な集中力」で臨んで欲しい。

 

未来の変化に備えて。

山元塾・塾長