なぜ会社は新入社員を採用するのか?
- グローバルマインド
- 2021.01.21
Glorious Discontent
Glorious Discontent。栄光ある不満を持て。この言葉を大切にしてきました。ずっと私の歴代の部下に言い続けてきました。ブチブチと後ろ向きの不満や愚痴を言うのではなく、会社や組織を良くするために前向きな不満、つまり改善点を常に考え提案や提言をしていくという意味です。この言葉は私のビジネス人生の本当の最初の日、日本IBMの入社式のときに当時の社長である椎名さんから頂きました。一般的には即戦力の中途入社が中心の外資系企業にあって、日本IBMでは新入社員を採用していました。椎名さんは入社式でわれわれに向かってこうおっしゃいました。
新入社員の役割
我々はコンピュータを活用して、人間の生活、ビジネスのあり方をどんどん変化させていっている会社です。このように変化の激しい時代において先輩だからといって、上司だからといって、言っていること、指示が全て正しいとは限りません。みなさんのような若いセンスでこうすればもっとよくなる、こうすればもっと効率的になる、こうした方がお客様にとってもっと感動を呼び起こす。そういう意見を言って欲しいのです。だから私はみなさんのような若い人を採用することにしました。
社長の役割
社長としての私の仕事は若いみなさんがそのような前向きな意見を言いやすい環境を作ることにあると考えています。この世の中に完全なものなどありません。より高い完成度のものを目指し、みんながしのぎを削っています。現状に満足しない。不満や愚痴などを話している暇があればより高いゴールを目指して改善点を考える。常に改善点を考える。現状に満足しない。そういう姿勢が未来を切り拓いていきます。Glorious Discontent。