⒈ パワポの文字はできるだけ少なく!
もはや広く言われていることであり、前にも触れているので改めて提起するほどのことではないかもしれませんが、重要なことなので再確認します。人間は一般的に一つのことにしか集中できないようにできており、スライドに情報が多すぎる場合、どうしてもそちらに気が取られ、プレゼンターに集中できなくなってしまいます。文字の多いスライドは、documentをもじってslideumentと言われるほどであり、特にビジネスの場面においてはなるべく避けたいところです。ただし、英語初心者の方にとってはスライドが喋るべき内容をリマインドする役割を担うという側面もあります。練習をしながら、自分の能力に合わせて文字情報の量は調整しましょう。
2.ポイントは3つまで
人間の短期記憶は限られています。アメリカの認知心理学者のジョージ・ミラーが提唱したMagic Number7の法則を皆さんはご存知でしょうか。簡単に言えば、人間が短期的に記憶できる情報の塊の数が7とするものです。ところが近年の研究では、この数はさらに少ないものとの考えが主流になっており、ミズーリ大学の心理学教授が近年発表した論文によると、4±1こそがマジックナンバーとされています。ここで言う情報の塊は数字など短いものも含まれているため、プレゼンで肝となる文章単位の情報となるとさらに少なく見積もる必要があるでしょう。そういった意味でも、プレゼンの達人と呼ばれる人々は皆ポイントを3つに抑えています。スティーブ・ジョブズしかり、バラクオバマしかりです。時間がある方は、以下のリンクからTEDのプレゼンをご覧になってみてください。はっきりと3つのポイントに絞っていることがわかると思います。
https://www.ted.com/talks/dan_pink_on_motivation?language=en
3.Logicが伝わるように、「つなぎの言葉」をマスターし強調する
英語は日本語と違い極めてロジカルな言語です。ある種あいまいさを許さないという意味で、日本語より単純なのかもしれません。しかし、その分「つなぎの言葉」がしっかりしていないとオーディエンスにロジックが伝わらず、結局何が言いたいのか伝わらないという事態になりかねません。そのような意味でもぜひ「つなぎの言葉」を積極的に使って見てください。First / Second / Third / Then / Next / Finally …など基本的な順序立てを示す言葉はもちろん、因果関係を示すthus/therefore/hence(主に書き言葉)/for this reason../など実に多種多様な表現があります。こうした言葉を話す前後では一息つくか、強調するなどしてオーディエンスにアピールしましょう。全体感が格段に掴まれやすくなります。